女ひとり
 
時として京都に無性に行きたくなるときがあります。
わたくしは、京都に住んだことはないですが、
本籍が京都なのです。京都人の血が半分流れています。
でも、京都が恋しくなるのは
そのせいかどうかかはわかりません。

最近、わたくし、坂本龍馬に入れ込んでいまして
京の龍馬ゆかりの場所を訪ねては感慨にふけっています。

司馬遼太郎の『竜馬がゆく』は、
この小説を人生の一冊として挙げる人は非常に多く、
また功名を遂げた人が若者に薦める一冊としても
この作品が選ばれる場合が圧倒的に多いらしいです。
まあ、わたくしの場合、坂本龍馬に興味をもって、好きになったのは
武田鉄矢原作の「お〜い龍馬」の全14巻を読んだのが始まりでした。

実家が京都に数年前まであったので、 
いまでもたまに京都に個人的なことで
用事があるのもあったりするのですが、
京都はどことなく懐かしく感じる風景が多く、
龍馬ゆかりの場所を訪ねたりするうちに
京都の奥の深さ、素晴らしさを感じるようになりました。

京都に行くとついつい思い出す曲が「女ひとり」
この曲の流行った頃はまったく生まれる前でしたが、
あとひと月もすると紫陽花が綺麗な大原・三千院。
『女ひとり』に歌われたあまりにも有名なお寺。
恋に疲れたきもの姿の女性でなくとも、
大原の山に抱かれた古寺の佇まいに、しみじみ身を委ねてしまいます。

 ●女ひとり 作詞:永六輔 作曲:いずみたく(昭和41年)
  ♪京都 大原 三千院 恋に疲れた女がひとり
   結城に塩瀬の素描の帯が 池の水面にゆれていた
   京都 大原 三千院 恋に疲れた女がひとり

  ♪京都 栂尾 高山寺 恋に疲れた女がひとり
   大島つむぎにつづれの帯が 影を落とした石だたみ
   京都 栂尾 高山寺 恋に疲れた女がひとり

  ♪京都 嵐山(らんざん) 大覚寺 恋に疲れた女がひとり
   塩沢がすりに名古屋帯 耳をすませば滝の音
   京都 嵐山 大覚寺 恋に疲れた女がひとり

京都らしい旅愁が漂い、情緒と情感の溢れる素晴らしい歌詞ですね。
京都の地名と和装名の組み合わせから、
愁いを秘めた女性の姿が浮かび上がってきます。
「水面にゆれていた」「影を落とした石畳」「耳を澄ませば滝の音」という
各連のフレーズが視覚的であり聴覚的であり、 歌詞に情感を与えているようです。
京都の地名と和装名を知らないひとでもこのフレーズだけで、
石畳の上を歩むあでやかな女性のイメージが思い浮かべられるでしょう。

哀しいことに、この歌詞のようなあでやか女性は私の回りには見当たりません。









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