屋根材に求められる性能
 
 屋根材に求められる性能を列記します。説明を要すると思われる項目のみ解説を入れました。
  1. (1)  防水性   
  2. (2)  耐火性
  3. (3)  耐寒性… 凍結融解(いわゆる凍害)に対する安全性
  4. (4)  断熱性
  5. (5)  遮音性
  6. (6)  耐風性 
  7. (7)  耐震性
  8. (8)  耐久性
  9. (9)  通気性… 屋根材と下葺き材の間に流動性がある空気層が確保できるか
  10. (10) 施工性… 工事しやすいか、部分取替えが容易か
  11. (11) 市場性… いつでも、将来的にも入手しやすい屋根材か
  12. (12) 経済性… 新築時の価格だけでなく、将来廃材となる時の解体・処分費まで考慮する
  13. (13) 美観性
 
 ざっと拾っただけでこれだけの項目があります。近年は頻発する地震の影響で、瓦など重い屋根材を敬遠する意見が聞かれますが、「耐震性」はこれだけある性能項目の中の1項目に過ぎません。「耐震性」の優れた屋根材=軽い屋根材は、一方で「耐風性」が劣ります。すべての項目が満点と言える屋根材は残念ながら存在しません。大切なのは、屋根材の長所と短所をきちんと認識し、長所を生かし、短所をカバーする設計を行うことです。
 粘土瓦であれば、基礎と構造体を強固に設計することで「耐震性」の問題はクリア出来ますし、他でも述べました通り、このことで住宅価値ははるかに向上します。屋根を瓦にしたいから構造を強固にするのではなく、「高価値の住宅を設計したから結果的に屋根も瓦に出来る」と考えてみてはいかがでしょうか。
 また、軽い屋根材の代表である金属系の薄物屋根材は、断熱性、遮音性に著しく劣りますが、これらの欠点は屋根に厚めの断熱材を入れたり、通気層を確保することで解決できます。
Chapter 3
実戦! 屋根の知識
本当に知りたい事は、現場にあります。〜これが瓦の最新リアルレポート〜