下田の清流荘に行ってきた。先代のご主人と父が親しかったので私が小学生の頃には毎年のように行っていた。そのとき一緒に遊んでいた同い年の秀夫君がいまではここのご主人になった。
先代のご主人が十五年ほど前、母の絵を買ってくださった。その絵が館内に飾ってあった。母が見たら喜んだだろう。
タイルのベンチと室温が体温よりちょっと高い温度に暖められている。ベンチは微妙な角度に調整されていて、座っているだけで力が抜けてリラックスできる。この部屋には常に新鮮な空気が入ってくるようになっていて、ハーブのミストも入ってくる。真ん中にある器からは小さな噴水のように水が流れ、黙っていると水の音に癒される。ここにしばらくいるだけで夢見心地だ。
ケロとはフィンランドの北極圏に近いラップランド地方から産出される木材だ。寒いために木はなかなか育たない。そのため年輪が緻密な木材が育つ。そうやって育ったラップランドパインのうち、樹齢が200年以上の物で立ち枯れた物をケロと呼ぶ。ケロは極寒のなかで立ち枯れたため特殊な炭化が進むのだそうだ。そうやって銀色に炭化したケロは断熱性が高く、熱せられると炭のように輻射熱を出す。なのでケロサウナでは70度程度の低い温度でも、サウナルーム全体が熱を発するので体が芯から温まることになる。