4月12日の衆議院特別委強行採決をはばむため、直ちに行動しましょう
4月2日 改憲国民投票法案情報センター事務局
改憲国民投票法案与党案が憲法原理を踏みにじり、国民の自由な言論を押さえつけて改憲案を通そうという党利党略的な内容であることは、すでに多くの方々が指摘されていることです。本事務局でも『2つのねらいと6つの危険性』(4回連載: 3月30〜31日)において、与党修正案の危険性を改めて指摘しました。ところが、自民・公明両党は、いっせい地方選前半戦後の4月12日にも与党修正案を衆議院特別委員会で採決し、衆議院通過をはかろうとしています。これまた、安倍政権の党利党略的な思惑にのった乱暴極まりない日程です。安倍首相は国民投票法案をなにがなんでも今国会中に通すことを公言していますが、参議院選挙をうしろに控えて会期の延長ができないことから逆算すれば、参議院での審議をすっ飛ばしたとしても4月中旬の衆院通過はタイムリミットだからです。同法案の与党修正案が衆院に提出された3月29日以降、衆議院憲法調査特別委員会では、なんと提案理由と第1回目の質疑が行われただけです。民主党も昨年提出していた同党案の修正案を考えていると伝えられていますが、1日現在いまだ提出もされていません。このような状況であるのに、採決日が「予定」されること自体、国権の最高機関である国会の権威を根本から踏みにじる前代未聞の暴挙といわなければなりません。
第1の問題点は、法案審議に必要な民主的手続きがまったくつくされていない点です。中央公聴会が3月22日、地方公聴会が3月28日に行われましたが、そこでは、改憲国民投票法案の制定に賛成するひとも含め多くの公述人、意見陳述人から、慎重審議を求める意見が提出され、また、検討すべき課題も多数提示されました。しかし驚くべきことに、これらの公聴会での公述人等の意見陳述は、昨年提出された与党案、民主党案に対してのものでした。29日に提出した修正案に対しては4月5日に予定されている公聴会ではじめて意見が聴取されることになるのです。ところが、なんと与党側は、公聴会も開催されていないうちに、もう採決日を設定しているのです。国民の意見を真摯に聞くことなどハナから考えていないことが明らかです。これが、与党も強調している憲法附属法の制定にふさわしいやり方でないことはあきらかです。
第2の問題点は、法案の中味をみても、とうてい議論がつくされているとはいえない点です。修正案でも、今まで衆院憲法調査特別委員会での審議や公聴会において指摘され、改善が求められた問題点は依然として直っていません。最低投票率が定められていませんから、ほんの少数の賛成で改憲案が通ってしまう危険はなくなっていません。公務員や教員の「地位利用による」運動禁止の規定も残されたままです。さらに、この間の審議でも大きな問題となった有料広告については、投票日前7日からの禁止が14日前からに変わっただけで、相変わらずカネにまかせてのスポット広告の危険に対する措置はありません。国民投票の運動期間は変わらず最大180日と短いままです。与党がくり返し強調してきたような、「憲法改正の手続きを定める公正中立なルール」を定めるのであれば、これらの瑕疵を修正する努力をこれから本気でなすべきではないでしょうか。
第3の問題点は、与党修正案が、これまで共同で法案修正にあたってきた最大野党の民主党との協議をも踏みにじるものだという点です。修正案の趣旨説明において保岡委員(自民)は、与党、民主党間の修正協議を反映していると強調しました。しかし、その民主党の求めすら今回は足げにしています。典型例は、公務員の政治活動禁止を国民投票運動では適用除外にするという約束を破棄していることです。与党原案が公務員や教育者の「地位利用による」運動を禁止するなど市民の運動にきびしい規制をかけることに対して大きな反対と懸念の声が広がり、そうした声を受けて、昨年末の自公民3党の合意においては、公務員等の“国民投票運動に関しては、公務員の政治活動禁止の「適用除外」にする”ことが約束されたのです。ところが出てきた与党修正案では政治活動禁止規定を「適用除外」にすることは規定されず、法律の施行までに「必要な法制上の措置を講ずる」(附則第11条)と変更されています。公務員等の国民投票運動をあらためて規制するつもりであることは明白です。修正案は民主党をもバカにするものなのです。
このようにみてくると、今回の修正案の採決に向けて無理を重ねた与党の動きは、与党が再三強調してきた、「憲法改正の手続きを定める公正中立なルール」の制定ではありません。安倍首相が叫んでいる“自分の任期中での憲法改正”に間に合わせるため、今国会での法案成立をねらった党利党略的なものなのです。与党議員はくり返し、憲法改正またその手続き法の制定は国会の責務であることを強調してきました。しかし、今の動きは安倍首相の圧力に屈して、立法府が行政府に追随したという以外のなにものでもありません。このような暴挙を認めることは、国会の自殺行為であり、まさしく憲法の原理を踏みにじるものです。
以上の理由から、私たちは、与党が強行しようとしている本法案の委員会採決をなんとしても阻むために、憲法改悪に反対するすべての人々、すべての団体が、いまこそ協力して、できるさまざまな行動を起こすことを訴えます。同時に、憲法改正に賛成の方々にも、私たちは訴えます。この法案は、与党が繰り返してきた「憲法改正の手続きを定める公正中立なルール」とはほど遠いものです。また与党が強調してきた「冷静な議論」を打ちきって採決を強行することは、憲法附属法の制定の仕方とはまったく相反しています。慎重審議を求める行動に立ち上がられることを訴えるものです。
事態は切迫しています。当面、4月5日の公聴会に向けて、また委員会採決の強行が計画されている12日に向けて、市民の皆さんの行動を呼びかけます。市民団体、労働組合、政党の皆さんは、この日に合わせ、具体的な行動を決め、それぞれのウェブページ等で広くお知らせ下さるようお願いいたします。現時点で提起されている行動は以下の通りです。
【第1波】4月5日:国会傍聴、要請行動
5日:
◎第2回公聴会傍聴
◎議員面会所前集会 12:15~13:00 場所: 衆議院議員面会所(地下鉄国会議事堂前駅下車)/呼びかけ: 2007年5・3憲法集会実行委員会
◎傍聴者以外は議員要請行動へ
【第2波】4月11日~12日: 国会傍聴、国会デモ、要請行動
11日: 未定
12日:
◎議員面会所前集会 12:15~13:00 場所: 衆議院議員面会所(地下鉄国会議事堂前駅下車)/呼びかけ: 2007年5・3憲法集会実行委員会
◎STOP! 憲法改正手続き法案4.12大集会 18:30~ 会場: 日比谷野外音楽堂. 集会後、国会デモ /呼びかけ: 2007年5・3憲法集会実行委員会