子どものしつけと体罰について
 
 平成17年3月18日、エフエム甲府にて『子育て支援のための公開ラジオシンポジウム』が開催されました。


【内藤】将来、自立できる大人になって欲しいです。自分で考え、行動し、判断し、責任をとる。何ごとも体験させて、一つ一つ経験していって欲しいです。
【古屋】どこでも、どのような状態にあっても、雑草のように強く生きていって欲しいです。


【山内】基本的な生活習慣や社会的な生活習慣、たとえばお医者様が処方してくれた薬を飲まない、おやつや、食事の時テーブルの上に足をのせる、おじいちゃんおばあちゃんに乱暴な言葉を使う、スーパーで走り回ってしまう、おもちゃ売り場でおもちゃを欲しがる、買い物帰りに荷物があるのに疲れてしまってだっこ〜、二番目のお子さんが生まれた時に赤ちゃん返り、などあると思います。その時、お子さまの年令にあった言葉で、どうしていけないかを説明する。その反対にだめとか、しちゃいけないとしかる。お母さんそんなことしたら悲しいとか、お子さまの気持ちを利用した躾。せめてぶくぶくだけでも、とか強制する、ほめてあげる、ご褒美をあげる。励ましてあげる。親が見本を示してあげる。お兄ちゃんに役割を与える。等のスタイルがあります。


【内藤】大声でダメっていうのは日常茶飯事で言葉がしゃべれないうちはやっぱり手もでました。言葉が通じるようになってきたら、手が出ることはなくなったんですが。
【古屋】私も大声で激しくしかるということはあります。私の場合は一日家に居るので、誰かに話しかけたいこともあって、子どもをしかっていても、毎日毎日同じことをしかっての繰り返しで、だんだん声が大きくなってしまいます。大きな声を出すと子どももびっくりしますが、自分もびっくりして…
【山内】学生さん方には合わせる顔がないのですけれども、私は本当に家では何をやっているのだろうかと(笑)。大きな声で激しくしかったこともありますし、どうしてこの言葉を選んで言ってしまったのかというような言葉で叱り、子どもの心を傷つけたこともあります。うちは男の子2人がおりますが、小さい頃2人が喧嘩しまして、いじめた上の子をベランダに出そうとすると、必ずいじめられた方の下の子が必死になってお兄ちゃんを出さないように言いまして…そういう姿をみてますと、泣けてきてしまって、後で子どもに謝りますと、いいよ、なんて言ってくれました(笑)。自分が疲れていたり本当に子どもが小さい頃は大人の人としゃべりたくて、という気持ちですね。

【内藤】体罰は本当は子どもがした悪いことに対しての罰なのですが、よく考えると子どもは悪いことはしてないんじゃないかと思います。朝、子どもに早くごはんたべなさい、早くしないとバスがいっちゃう!と言ってしかるんですが、良く考えると、もっと早く親が起こせばよいのであって、起きなければ、夜早く寝かせたり、寝るためのことを親がすればよいのであって、子どもは何にも悪くないんじゃないかと思います。親が子どもをおこる種を蒔いてる気がします。すべて親に原因があるのかなって思います。
【古屋】結婚して仕事をしていました。子どもを生んで、引っ越して、会社をやめ、社会との接点がなくなってしまったんです。煮詰まっている時は何も聞く耳がなくなってしまって…。頑張ってるね!お子さん〜していい子だねという一言で、すべてが楽になったような気がします。仕事をしていれば、お給料がでて、ありがとうがあって、感謝される。育児は、自分の事を誰も分かってくれない、こんなに頑張っているのに…これが大きな原因で、話し相手がいないということが原因になっていました。


【高根】お母さんのイライラは朝登園してきた時にわかりますね。(笑)忙しい時は子どもは困らせるんですよね。別にわざと困らせようと思ってるわけはないんですけれども。


【山内】気がつけば、諦め状態。主人がかわいそう過ぎて。以前はあれもやってくれないこれもやってくれないで、どうして私ばっかりが…とせめたこともあったんですが、今ではもう諦めてしまって(笑)求めなくなったら、あーこの人のために何がしてあげられるかな、って思うようになりました。社会的にいいかどうか別として(笑)私としてはちょっとした言葉や、主人が「いいお母さんだよ」って認めてくれることで救われています。お互いに、精一杯のところで、ちょっとした思いやりを、お互いに持っていけることが救われてると思います。

【内藤】実母と住んでいます。母と主人をうまく取り持とう、という気持ちが働くんです。とにかく実の母なので私もいいたいことを言ってしまって。また、母に自分のやっている事を否定されてしまって、主人からも否定されてしまって、家を泣きながら出てしまったこともあります。存在を認められないと悲しい思いをします。
【古屋】隣に主人の両親が住んでいます。私の場合は主人とうまくいっていれば、ゆとりの心を持って子どもにも主人の両親にも接することができるんですが、主人とうまくいってないと、主人の両親にもつっけんどんな態度をとってしまいます。価値観が違う所で育っているので、本当に日々生活していくことは大変なことだな、と感じております。「こんなにしてあげてるのに、あなたはしてくれない、出来て当たり前、出来ないと責められる」と思ってしまう時もあります。
【高根】家族関係となると、それぞれちがう環境で育った人の共同生活なので、合わないのが普通のなかで、それぞれ妥協しあって生きていくのです。ただ、子育ての方針が、おじいちゃん、おばあちゃんと違うと、間に入ってるお父さんなり、お母さんが、イライラしてしまう。一つの方法としてみんなで話し合いをしてみる。あとはまあ、子どもも居て、おじいちゃん、おばあちゃんも居て暮らせるということに感謝をする。みんなの共通の思いとして感謝することで、ある程度解消できるんではないでしょうか?
【山内】今回の調査結果では、家族間の精神的な心のつながり、が非常にイライラとつながりがあるという結果がでました。父親が直接子育てにかかわれなくても、夫婦間でよく話が出来ていたりだとか、コミュニケーションがとれていて、心につながりができていれば体罰が増えてこないという結果が出ました。これは他の研究と比べて新しい結果です。ご主人が日頃いいお母さんだねと誉めることが、お母さんにとって、お母さんであることに喜びをみつけたり、責任が持てたりすることにつながります。

【山内】調査結果にありましたが、お子さまが癇癪を起こしたりわがままだったり、攻撃性の時に体罰が起きやすいということでした。自分も子育てをしていて思うのですが、子どもがものすごく反抗的だったり、どうかかわっていいかがわからなくて、たたいてしまう。もっといい解決法方だったり、解決策があったらと思います。どういうセリフで、どういった言葉で接したらいいのかという情報を見つけて欲しいと思います。
「子育てのための公開ラジオシンポジウム」
内藤 香(女の子2人の母)
古屋 美奈(男の子2人の母)
高根 秀二(友愛保育園副園長)
山内 淳子(山梨学院短期大学助教授)本調査担当研究者)
滝沢 まゆみ(山梨学院大学附属幼稚園、
      子育て支援センターリーダー)
●シンポジスト 
三神 敬子
(山梨学院短期大学学長、山梨学院大学附属幼稚園園長、
子育て支援センター長)
●コーディネーター 
山梨学院大学附属幼稚園子育て支援センター