オーナー戸川昌子
 
第二次大戦。終戦の5月、東京大空襲で父と兄を亡くす。まだ幼いながらこの戦争は戸川の人生の価値観に大きく影響を与えた。戸川が <青>という色にこだわるのも、画家であった兄の残した最後の言葉に由来するものだと言う。
 『トタン屋根の間から見える空 -- こんなすごい青があったんだね」
 
 戦後、戸川は母と二人の貧困生活の中で夜学に通い伊藤忠商事英文タイピストの職に就く。1957年頃には下積みシャンソン歌手として銀パリ等にも出演しだす。
 下積み歌手生活のかたわら、長編小説を執筆。その処女作「大いなる幻影」が江戸川乱歩賞を受賞し、文壇にデビュー。その一年後 「猟人日記」が直木賞の候補となり、映画化され話題となる。以来、TVやラジオをはじめ、コンサートやディナーショウ、各地での講演等、枠に捕らわれない活動とその人柄は、年齢性別を越えて幅広く支持されることとなる。また、1967年には「青い部屋」をオープン。サロンとして文化人たちの集う場となる。
 
 最近では高齢化社会を迎えて、先駆者としての意見を求められる事が増えたが、それに甘んじる事無く2000年には「青い部屋」をリニューアル。クラブ文化と融合したその斬新なスタイルは、本物の文化を求める老若男女達に熱烈に受け入れられ、まさにこれからの時代の新しい歳の取り方を体現している存在と言える。
 
     
     
 
 
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