今日は大祓です。半年間で知らず知らずのうちに身についた穢れを祓い清め、生命力の回復をはかる日とされ、宮中や全国各地の神社などで大祓の儀式が行われますが、今日ほど個人の大祓だけでなく、国家的な大祓が必要なときはないのではないかと思います。それほど日本は国の体を失っています。
▽ガス田共同開発を自画自賛
たとえば、東シナ海ガス田の日中共同開発です。日中中間線をまたいで共同で開発が行われることになりました。
これまで何度も書いてきましたが、問題の根底には排他的経済水域(EEZ)をめぐる日本の中間線論と中国の大陸棚延長論との対立があります。
中国はもちろん今回の共同開発でEEZに関する主張を取り下げたわけではありません。自国のEEZの開発に外国資本を取り込んだという発想のようです。
外務省は国際協力に向けて一歩踏み出したと自画自賛していますが、誤りでしょう。これが外交の成果なら、ガス田の日中「共同開発」着手に味をしめた中国が尖閣諸島についてアプローチしてきたとき、外務省はどう対応するのでしょうか。
中間線か大陸棚延長論か、机上の議論をするのではなく、どちらの言い分が正しいのか、ボーリングをして、科学的に見極めようとしないのは、そもそも国家の官僚たちに国家の観念が希薄だからなのではありませんか。
▽「さざなみ」訪中の亡国的行為
ガス田開発だけではありません。日中防衛交流の一環で、訪中し、四川大地震の救援物資を送り届けた護衛艦「さざなみ」について、昨日発行の「軍事情報」が批判しています。
「さざなみ」は中国の国旗を掲げて広東省・湛江港に入港し、出迎えも南海艦隊司令官でした。相手国の国旗を掲げて入港するのは商船が行うことで非常識であり、昨年11月に中国のミサイル駆逐艦「深セン」が来港したときは海上幕僚長が出迎えていますから、相互主義の原則に反します。
要するに、ガス田共同開発が共同開発の名に値しないように、防衛交流の名に値しない亡国的行為だというのです。まったくその通りだと思います。
▽国の基本を回復すること
明らかな主権侵害である拉致を棚上げにする北朝鮮問題も同様です。
アメリカが北朝鮮のテロ支援国家指定を解除したのを受けて、特定失踪者問題調査会の荒木和博代表は、日朝の国交正常化より北朝鮮および日本を正常化することが先決だと訴えていますが、これまた正論です。
とりわけ日本は国としての基本を回復することが必要です。
私たちの祖先は天皇を中心にして、多神教的、多宗教的文明を形成してきました。折りしも今日、皇居では天皇の大祓(おおばらい)である節折(よおり)の儀、皇族ほか国民全体の祓い清めの意味があるという大祓の儀が行われるそうです。生命力の蘇りをはかる国家的な祈りです。