名匠 安田さん
 
今月、クラシックアコーディオニストを志す一人の若者が、自身の楽器「ゼロセッテ モデルB-30 160ベース 45鍵クラシックアコーディオン」を背負って、大阪の名匠、安田さんの工房を訪れたらしいです。
 
で、その話を聞いて、安田さんにゼロセッテのアコーディオンの内部についてお話しをお伺いしたかったので、イタリアからお電話させていただきました。
 
とてもよく作り込んでいるアコーディオンだとおっしゃってくれました。ここまでやるか、といった印象だったらしいです。
(ゼロセッテを推薦している私にとっては、ほっと胸をなで下ろすような気持ちでした。だって、「こんな程度のアコーディオンを紹介してるの?最低だな。」となってしまっては、信用なくしちゃいますからね)
 
名匠安田さんは、楽器内部を見ただけで、年間生産台数もみごとお見抜きになられました。
 
ちなみにBー30の年間生産台数は最大5台です。通常は3台です。
 
そして、わたしは名匠からすこし注意を促されました。
「こんな楽器をあまりばらまいたらいかん。教える人もいないのに、こんな大きな楽器を手に入れても弾きこなせない。宝の持ち腐れになってしまう。」
 
これは自分でも注意していたことですが、安田さんにご指摘いただいてから、さらに注意しようと思いました。
 
楽器は自分のホームページから紹介しています。しかし、楽器の値段は明記していないし、「売ります」とも明記していません。
これは、日本に質の高いアコーディオンを紹介したい、日本に質の高いアコーディオンを入れたい、という気持ちと、無責任にばらまいてはいけないという気持ちがあるからです。
 
それと、クイントシステムをもっと拡大したい、という思いもあります。イタリア国内ではクイントシステムとマイナーサードシステム、両方のシステムを知ることが容易です。しかし世界的に見ると、クイントシステムはまったく知られていないといってもいいくらい、その弾き手は少ないです。
 
これは、歴史の中でクイントシステムが淘汰されていったのではありません。その両方のシステムの検証すらはじまっていない段階なのです。そのくらいクラシックアコーディオンという楽器は新しいのです。
 
ですから、日本もイタリアと同様、クイントとマイナーサード、両方のシステムが存在する国にしたいのです。
 
(マイナーサードシステムは容易に購入できます。世界的に”フリーベース”といえばマイナーサードを指すからです。今、日本でも鍵盤堂という楽器屋さんでも取り扱っているようです。)
 
で、私はクイントの専門ですので、日本にクイントを持ってきたい。しかも、世界最高の質のものを、という思いがあります。
 
現在は、自分の生徒さんのみに輸入のお手伝いをしています。
 
 私は日本にゼロセッテという初の楽器を勝手に輸入したにもかかわらず、名匠安田さんは私の生徒さんが訪ねていくと快く修理をしてくれました。本来ならば、輸入した私が面倒をみなければならなかったはず・・・。
 
ほんとうに、感謝いたします。
 
 
 
平成21年7月31日金曜日