アンナ
出身
長崎県佐世保市生まれ、4歳から18歳まで福島市で過ごす。その後東京在住
最終学歴
大学派遣交換留学生として、ノメンセン大学大学院理論経済学専攻
修士号取得(インドネシア共和国北スマトラ州都メダン市に2年7ヶ月滞在)
現在
1996年より日本とカナダを3ヶ月毎に行き来しながら大学教員をしている
Every Friday!
こんにちは。アンナです。今カナダは短い春が終わり、6月からの突然の夏を迎えようとしています。今年でもう11年目の初夏です。10年一昔というけれど、そんなに長い間住んでいたとは思えないほど、カナダの日々は毎日が新鮮で、躍動的に過ぎていきます。その楽しさを支えてくれている最初の体験を話してみたいと思います。
丁度10年前に、まだ友人も少なく、社会活動も初心者的な頃、久しぶりに家族の一人が日本からカナダの我が家を訪問することになり、その日は空港に迎えに行く朝でした。日本と違い、広い道路、少ない車で、渋滞などあり得ない走り放題の道路を、まだハイウェイに入らないのに、気分がノっていたせいか、ばんばんアクセルを踏んで進んでいたときの事。そこは4車線、といってもまだ市街地。制限速度は70キロでしたが、車がいないせいか、知らないうちに120キロも出していたアンナ。そこへ、後ろからサイレンの音がして、
「あれ〜?!警察がなんか、ピーポーいってるよ〜!」
と人ごとみたいに走っていたら、そのパトカーがすぐそばに来て、止まれサインを出されたのです。
「うっそ〜〜!アンナが警察に捕まるなんて、ありえない〜!」
なんて思いながら、心臓はどっきんどっきん。それで路肩に駐車したら、出てきたのは美しい若い女性警官。
美人警官「一体どうしたんです?ここは市街地ですよ?どうしてこんなに急い
で走っていたの?理由があるの?」
アンナ「。。。。。。。。。。」
美人警官「あら、あなたはお話が出来ないの?英語が早すぎるの?
(ゆっくりと)制限速度を〜50キロも〜オーバーしているわ〜。免許証を〜みせてくれる〜!」
というので、免許証を差し出しながら蚊の鳴くような声で、
アンナ「本当に久しぶりに、今日、日本から家族が来るので、空港に迎えに行くところなんです。嬉しすぎて興奮していました。だからスピード出してたのに気づかなく、本当にごめんなさい。。。今後絶対にこんなことにならないように、気をつけます。。。すみません。。。。」
美人警官「まあ、そうなのね。きっとよほど嬉しかったのね。制限速度を50キロもオーバーしているから、罰金は370ドルなんだけど。。。そうねえ、今回初めてのようだし、遠くからカナダに来て住んでいるのだから、今回だけ罰金をディスカウントして、120ドルで切っておくから、これからは気をつけてね(ウィンク付き)!」
と、なんと60パーセントも安くしてくれたのです。私はこの時初めて、警察もディスカウントするのだ、という事実を体験しました。日本の警察だったら、有り得ない!!!というのが、アンナの認識だったから。この時は、美人警官が去って行くそのパトカーから、後光がさしている様に思えたし、以後アンナは現在までの11年間、スピード違反では捕まっていないほど気をつけており、自分でいうのもなんだけど、優良ドライバーです。(カナダは空いているから前進もバックも走り放題なのに!)
またある日、アンナが自宅に居る時、突然警察からの電話を受けたことがありまし
た。それは、こういう内容でした。
警察「ハロー!あなたは、アンナさんですね。あなたの車のナンバーは、
CANADA007ですよね?」
アンナ「はいそうです」
警察「あなたは、一昨日スプリングバンク通りを車で通過しましたか?」
アンナ「はい、通過しました」
警察「その時、スクールバスがいましたよね?」
アンナ「え〜〜っと、ああ〜確かに見た気がします」
警察「そのスクールバスは、停車していたでしょ?サイドミラーにライトがつ
いていましたよね?」(注1)
アンナ「あの〜、止まっていたのは確かですが、私は対面して通り過ぎたのです。規則を聞いた時、追い越しは禁止と覚えていたので、対面は良いと思っていましたが、いけないのですか?」
警察「そうです。スクールバスが止まっていたら、後ろからも前からも通過してはいけません。それが規則です。あなたは、それを侵したので、違反点が2点付きますよ。5点違反したら、免停になります。」
アンナ「大変申しわけありません。私は、昨年こちらに移住したばかりで、規則を
十分把握しておりませんでした。今後このようなことが無いよう気をつけること
を誓います。本当に申し訳ありませんでした。」
警察「そうなんですか。あなたの言う事を信じたいと思います。今後気をつけると
いうことですし、初めての事、そして移住して間もないということで、今回は違
反点は切らないでおきますね。ではくれぐれも気をつけて!」
と言われて、この時も本当にびっくりしました。初対面だったり、電話で話しているだけなのに、お互いに信頼できて、こちらの事情も考慮して、即座に決断してくれる警察の態度二度とも心から感動した処置でした。私は、異国にあって、違反したのだからと必死に、正直に自分の状況を話しただけなのに、それをそのまま信じてくれた上に軽くしてもらったことで、アンナのカナダライフは、さい先の良いスタートを切ったことを、今更ながら思いだします。
アンナの家には、セキュリティーをつけているのですが、驚いたことに誤作動でサイレンが鳴っても、すぐに警察が飛んできてくれます。そして、それが留守中に起こった場合、電話でわざわざ知らせてくれるのです。
警察「ハロー、アンナさん宅ですね。今日の夕方お宅のセキュリテリーが鳴ったので、私パトリシアと、もう一人スコットが、お宅の家をチェックしたところ、裏のドアが開いたので、中に入り、地下から2階までの全ての部屋をチェックしたところ、異常はありませんでしたので、引き上げました。なにかありましたら警察に連絡して下さい。」と留守電が入っていました。
アンナが住んでいる町は、人口3万人で、警官は約15人しかいません。しかし彼らは、本当に頼りになるし優しいのです。。どんな小さな通りでも頻繁にパトロールしているので市民は安心して居住している、という印象です。
以上のような体験から、カナダの社会、政治、人々、法律、制度などに興味を持ち、成熟した社会というのはこのような世界なのか、と実感することが多いので、そんなことを今後ゆるゆると書いていきたいと思います。よろしく!!
注1:カナダでは、小学校から高校までの子供達は全てスクールバスで毎日送迎されており、そのバスは、目立つ山吹色をしています。そしてどんな場所であれ、生徒が乗り降りしているときは、サイドミラーの部分に派手なライトが点滅して、前後、反対車線まで周囲の車を全てストップさせて、子供達は王様のように乗降する権利を与えられています。それはとても美しい光景です。そこを無視して通り過ぎると、バスのドライバーから警察に通報されます。
Vol.1『 カナダの警察 』
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