人形は、作られているとき、
まだ人形ではない。
それは顔の残骸であり
見つめ合うことのない視線。
記憶のなかを探している
その道のりが
人形になるのだと私は思っている。
人はいつも変わってしまう
今感じている音も匂いも痛みも
いつかみんな忘れてしまう。
人形は1人だけの一番小さな物語だ
記憶と共に失われる
生涯と同じくらい一瞬の物語だ。
2008.2.10
球体関節人形の周辺から辺境へ
井桁裕子
IGETA Hiroko
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