第348号 主をたたえよ 02/11/21
あなたがナオミの手から畑地を買い取るときには、
亡くなった息子の妻であるモアブの婦人ルツも
引き取らねばなりません。
故人の名をその嗣業の土地に再興するためです。
(ルツ記 4章5節)
What day thou buyest the field of the hand of Naomi,
thou must buy it also of Ruth the Moabitess,
the wife of the dead, to raise up the name of the dead
upon his inheritance.
( RUTH 4:5 )
われら人類はこの神によって用意された「贖罪の道」がいかに容易ならざる
重要な、そして多大な犠牲を伴った道であったかを悟らねばならないと思う。
神さまを中心とした天界でのこと・・・
ヨブ記のはじめのところで
私たちはある決定事項がどのようにして決まるのかを、
絵巻物のように再現しているのを読み取ることができます。
ある日、主の前に神の使いたちが集まり、
サタンも来た。
(ヨブ記 1章6節)
ここのボアズの動きと言葉はその点でとても興味がある。
このベツレヘムの町の門がその舞台であって、
エリメレクに最も縁が深い親戚の人が、折よく、その所を通りかかった。
ボアズは「引き返してここにお座りください」と言った。
するとその人は言われるまま、そのところに引き返して座った。
さらにボアズは町の長老のうちから十人を選び、
「みなさんも、どうぞここに座って下さい」と頼んだので、彼らも座った。
そしてボアズは一族エリメレクの所有する畑地をナオミが手放そうとしており
それを買い取る一番近い責任ある人がここにいるこの親戚の人ですと紹介する。
そしてボアズはこのように話したのであった。
もしあなたに責任を果たすおつもりがあるのでしたら、
この裁きの座にいる人々と民の長老たちの前で
買い取ってください。
もし責任を果たせないのでしたら、わたしにそう言ってください。
それならわたしが考えます。
(ルツ記 4章4節)
ボアズの話が亡くなった息子マフロンの妻であるモアブの婦人ルツも引き取らねば
ならぬということ、そしてエリメレクやその息子たちの名をその嗣業の土地に
再興する必要があるというところまで踏み込んだ時に・・・
責任を負うといっても、当然限度というものがある。
自分の嗣業を損なってまで、とても出来はしない・・・と、
エリメレクの最も近い親戚の人はいうのであった。
至極もっともなことである。
そして彼はボアズに向かって次の様に言って、履物を脱いだ。
どうぞあなたがその人をお引き取りください。
(ルツ記 4章8節)
この当時のイスラエルでは、親族としての責任の履行や譲渡にあたって、
一切の手続きを認証するためには、当事者が自分の履物を脱いで相手に渡す
ことになっていた。これが、イスラエルにおける認証の手続きであったという。
彼が町の長老たちの前でこのように履物を脱ぎ明言したので、
ボアズはそこに座っていた長老たち十人と民たちに向かってこういうのであった。
あなたがたは、今日、わたしがエリメレクとキルヨンとマフロンの
遺産をことごとくナオミの手から買い取ったことの証人になった
のです。また、わたしはマフロンの妻であったモアブの婦人ルツも
引き取って妻とします。故人の名をその嗣業の土地に再興するため、
また故人の名が一族や郷里の門から絶えてしまわないためです。
あなたがたは、今日、このことの証人になったのです。
(ルツ記 4章9〜10節)
こうしたボアズの言葉と立派な態度を見て、ベツレヘムの町の門のところにいた
すべての民と長老たちは「確かに自分たちは証人です」と言い、かつボアズを祝福
したのであった。これがルツを妻としてボアズが迎えることが「公の承認」を得た
瞬間であった。
天界のできごとをここでわたしは想像する。
神なる主イエスさまが人類の犯した罪を贖い、全部を肩代わりしようとお考えになり、
ある天使に向かって(その天使は人類を創造するときに責任をもったのだが)
「人類の罪の精算をする第一の責任あるあなたはその責任をはたしますか?」
と尋ねた。そのためには当然「未曾有の困難」を伴うはずである。
そしてこの天使の返事は「わたしにはとても出来ません。どうぞあなたがなさって
下さい。」と明言して権利を主イエスさまに移譲した。
それではと、ボアズのように責任をとる立場に自分をおいて「十字架による救い」を
つまり「人類」の犯した罪を除き「教会」を新婦とするという壮大な「贖罪」の
大事業を神なる主イエスさまが引き受けになった。
今日のわたしはこのボアズの選びとった行為を考えながら
こうした「霊の世界の会議」があったのではなかったろうかと想像している。
さて、かくしてルツとボアズとの結婚があり、その新家庭に男子が誕生した。
その名をオベドといった。このオベドはエッサイの父、エッサイはダビデの父
なのである。
ルツとナオミの生涯にこのような驚くべき神と人々の祝福が待ち受けていようとは、
とても考えられなかったから、ベツレヘムの女たちの口に神をたたえる讃美が
あふれたのであった。その讃美の歌は・・・
主をたたえよ。
主はあなたを見捨てることなく、家を絶やさぬ責任のある人を
今日はお与えくださいました。
どうか、イスラエルでその子の名があげられますように。
その子はあなたの魂を生き返らせる者となり、
老後の支えとなるでしょう。
あなたを愛する嫁、七人の息子にもまさるあの嫁が
その子を産んだのですから。
(ルツ記 4章14〜15節)