ダビデ
第190号  アドラムの洞窟    02/04/07
 
    ダビデはそこを出て、アドラムの洞窟に難を避けた。
    それを聞いた彼の兄弟や父の家の者は
    皆、彼のもとに下って来た。
    また、困窮している者、負債のある者、
    不満を持つ者も皆彼のもとに集まり、
    ダビデは彼らの頭領になった。
    四百人ほどの者が彼の周りにいた。
                (サムエル記上 22章1〜2節)
 
                David therefore departed thence,
                and escaped to the cave Adullam:
                and when his brethren and all his father's house heard it,
                they went down thither to him.
                And every one that was in distress,
                and every one that was in debt,
                and every one that was discontented,
                gathered themselves unto him;
                and he became a captain over them:
                and there were with him about four hundred men.
                                                                  ( 1 SAMUEL 22:1〜2 )
 
 
偉大なダビデ王国の黎明期を訪ねてみるのは楽しい。
 
   あたかも冒険家が大河の上流を遡ってゆく。
   その水源をめざして、さらに奥深いところ、
   こんもりとした森の中、
   チョロチョロと集まってくる、
   わずかな水の流れをみるようだ。
 
サウル王の妬みを買って、身一つで逃げ出したダビデがまず行ったのは
自分にイスラエルの王としての祝福の膏を注いだ預言者サムエルの許であり、
彼が住んでいるラマであったが、二人はラマのナヨテにしばらく住んだ。
サムエルはダビデを思い、なんとか彼の力になってあげようと思案した
であろう。然し人の善意がそのまま神の聖旨であるとは限らない。
 
しかしそこに、サウル王の手が伸びてきた為に逃げてノブにゆく。
ノブには神に仕える祭司アヒメレクと一族がいた。
そこで聖きパンをもらい、
さらに、ゴリアテの剣(かたな)を武器としてもらった。
 (このダビデが祭司アヒメレクの許に行った事が、
  後日この一族の悲劇に繋がった。)
しかしそこにも、恐るべきサウル王の僕ドエグがいたために、
また逃げてサウル王の敵ガテ王アキシのところに行く。
 
しかし、ガテ王アキシの許は尚更あぶないとわかったので、
狂人のまねをして命からがらそこを追い出される形で逃げ出し、
ようやく辿りついたのがここアドラムの洞窟であった。
 
神のお導きというのは本当に計り知れない。
ここはダビデの町ベツレヘムからさほど遠くないところであった。
 
 「アドラムの洞窟」はベツレヘムの西南西21キロ地点、
  ユダ南部の平原に位置している。
 
こうした命からがらの逃避行がダビデにとって祝福の種まきであり、
全てが神の摂理の聖手の裡であったことが次第に明らかになってゆく。
 
    幸福(さいはひ)なるかな、義のために責められたる者
    天国はその人のものなり。
               (マタイ伝 5章10節)
 
わたしは今、主イエスさまの伝道の初期を彷佛とさせる「みことば」を
思い出しています。
 
    凡て労する者・重荷を負う者、我に來れ、われ汝らを休ません。
    我は柔和にして心卑(ひく)ければ、我が軛を負ひて我に学べ、
    さらば霊魂(たましひ)に休息(やすみ)を得ん。
    我が軛は易く、わが荷は軽(かろ)ければなり。
               (マタイ伝 11章28〜30節)
 
 
 
 
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