レンズ沼にはまり始めの頃、とにかく大口径に対し盲目的な憧れを抱いていた時期があった。しかしその後、アダプター使いを覚え他社レンズ、オールドレンズを使い始めると、あまりF値に対する拘りは無くなってしまったのだが、このレンズを購入したのはまだ大口径信者であった頃。EF50mm/F1Lがディスコンとなり、鉛フリー化に向けたレンズリニューアルが現実的に感じられるようなり、そうこうしているうちに、このレンズがEFレンズカタログの表紙を飾るに至り「これは、このレンズの最後の花道に違い無い」と感じ何か慌てて購入してしまったような覚えがある。
でも俺の予想は間違っておらず、実際にはその後一年くらいは販売を継続していたのだが、'06年になり30Dの登場とともに「II型」へのリニューアルが発表された。まぁはっきりいって撮り較べした訳では無いので偉そうなことはいえないが、やはり鉛ガラスレンズの方が、無理せず高い屈折率を実現できる(筈)なので、「俺の旧型の方が高画質に違い無い」と勝手に思い込んでいる(^ ^)b。(後日追記:実際に、なにやら中古市場ではこの「I」型にプレミア値がついているような話を聞くようになった)ちなみにII型はAF速度が改善されたらしいが、MF使いの俺には関係無しだ(笑)。
 
やはり「巨大」なので、とにかく存在感が圧倒的だ。一般的な円筒形から外れたオシリ側の独特な鏡筒形状も色っぽい。鏡筒表面のシボ的処理が高級感を演出している。折角なのでフードにももう少し気を遣ったらよかったのになぁ、と感じる(レンズ本体と較べ、造りがあまりにアンバランスだよなぁ)。エレメントが何せデカいのでしょうが無いのだが、AF速度がチンタラしているので有名だ。MF時もリングUSM駆動のため、ピントリングの感触がシュルシュルしており(スカスカとはちょっと違う)、MF派からはあまり評判がよく無いのだが(リニューアルの際にMFの際のメカニカル駆動化への希望が大きかったと記憶する)、最近になって俺は、このリングUSM駆動を高く評価している。というのも、これだけ大きく重いレンズであるにも係わらず、カメラをしっかりホールドしながら、指先の軽い微妙なタッチだけでピント操作ができるからだ。これは慣れると結構気持ちよく正確・繊細な操作ができる。なお、特にMFのままにしていると、常にフォーカス動作待機状態になるせいか、USM作動用の電流が一定以上常に流れているようで電池の減りが異様に早くなる。また巨大な美しい後玉が突き出ているので、レンズ交換時など取扱いに気を使う。
それと個体差・相性の問題かもしれないが、何故かこのレンズを5Dで用いているときに動作不良が起こることが多い。具体的には5Dのシャッターが下りなくなりフリーズしちゃうのだ。このレンズ以外では決して起こらない不具合。これが一番の汚点だなぁ。
 
描写について。開放撮影は、さすがに別次元の写りをしてくれる。(よくある定番のF1.4とF値的には僅かな違いなのかもしれないがやはりあきらかに違う)とにかくピント面以外のボケ方が見事なので、狙った主被写体(のピント面)だけを浮き立たせるような絵画的な独特の作品を撮れるレンズ。それとこのレンズの凄いところは、開放でも見事な艶のある解像感を実現しているところ。キヤノンの誇る銘玉のひとつだと思う。開放での被写界深度の薄さはやはり凄まじい。しっかりとしたホールディング技術(含む、安定した足腰とぶれない上体)が必須。
Canon EF 85mm F1.2 L USM
庇@20D
Snowmen@20D
路地裏@20D
アルファロメオ
ばってん
猫横断
花みっつ
ジャグワー
街灯の柱と花
置き去りのバケツ
可憐な白
赤々赤
葛西にて1
葛西にて2
EF 85mm F1.2 L USM 作例 >>