遺伝性出血性毛細血管拡張症

Hereditary hemorrhagic telangiectasia (HHT)

Osler-Weber-Rendu disease

 

 

遺伝性出血性毛細血管拡張症 (HHTと略します)には、恐らくいくつかの遺伝子の異常が関与していると考えられています.患者さんの個人個人の異常の部位は一カ所です.この遺伝子の部位が異なっていても、特徴的な鼻出血や肺の動静脈瘻、脳動静脈奇形が同様に認められます.しかし、この遺伝子の場所が同じである兄弟や親子といった同じ家系でも、症状が少しずつまた違うのも不思議です.


日本からHHTの遺伝子解析を報告した論文が数点ありますが、それらを発表した大学でも現時点(2008.1.18)では、遺伝子解析を行なっていません.恐らく、日本でそれが出来ないのではなく、論文を書くための検索は出来ても、患者さんのために恒常的にそれを行なっている施設・大学はないと思います.もし、そのような施設があるようでしたら、是非、お知らせください.





若年性ポリポージス


HHTとのoverlap syndromeの報告があり、Smad4遺伝子の変異が原因とされ、知識として知っておく必要がある.若年性ポリープ juvenile polypは、小児に多く、この名称で呼ばれるが、成人でも認められる.通常は単発であるが、低頻度ではあるが多発性に起こり、若年性ポリポージスと呼ばれる.症状は下血で、大きさは10-20 mmの有茎のポリープで、直腸とS状結腸に多発する.通常は癌とは関係はない良性疾患である.


若年性ポリポージス juvenile polyposisは、半数が常染色体優性遺伝し、より発癌性が高いという点で、若年性ポリープと異なる.以前は、若年性大腸ポリポージス juvenile polyposis coil (JPC)とも呼ばれ、その頻度は1/24,000出生とされる.通常は、大腸に病変があるが、胃に限局してpolyposisがある場合や胃、小腸、大腸すべてにpolyposisが認められることもある.症状は、下血で、その結果として貧血となる.蛋白漏出性胃腸炎や低栄養もまれに認められる.治療は、内視鏡的切除(ポリペクトミー)が行われ、この治療に限界がある場合には大腸の部分切除が行われる.



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2007.6.13記