海の写真ばかり撮っているので、たまには山へ。
この辺りでは白糸の滝(どこかで聞いたような滝の名ですが)が有名。
今日は、そこを通り越して千寿院の滝へ向かう。
観光地化されていないためか、立看板も少ない。
本当にこの道で良いのか、心配になる。
長い上り坂が続く。息遣いが荒くなり、汗が顎から滴り落ちる。
パンフレットには2.5kmと書かれていたが、その距離は既に越えているだろう。
道を誤ったかと考え始めた頃、林を抜け、視界が開けた。
眼下に棚田。その先は平野、山、そして玄界灘。
自転車を止め、煙草に火を付ける。
ふと生き物の気配を感じて、右に眼をやると、手を伸ばせば届く距離に蛇の姿。
目が合うと去って行った。
今度は左。
何やら子犬のような大きさの生き物が草むらに頭を突っ込んでいる。
こちらの存在に気付いていない様子。
少し近づくと顔をあげて、こちらを見つめる。
犬じゃない。
イタチではなかろうか?
確かめようとゆっくりと近づくが、テケテケと去って行った。
農作業をしているお婆さんに声をかけ、場所を聞く。
この辺りは、唐原の里と呼ばれ、平家の落人が住んでいた隠れ里だという。
少し先が千寿院の滝だと教えてくれた。
辿り着いた滝は、人が少なく、静かな気配に包まれている。
なんだか妙に落ち着く場所だ。
シャッターを切り、しばらくたたずむ。
時計を見ると丁度16時。
滝を後にし、爽快に山を下る。
今日は良い汗をかいた。
帰ったら熱い風呂に入って、キリッと冷えたビールを飲もう。