多数決に有効性を持たせるためには、

1.有権者が正確な情報を共有していること
2.自由意志により投票すること

上記二点は最低条件です。

民主主義体制において、多数決で物事が決められることは多いので、民主主義=多数決と考えている方は多いと思われます。
多数決とは、単に多くの人間の意見だから従わなくてはいけない、と云うものではありません。それでは数の暴力であり、危険です。

考え方その(1)

複数の評決を取れば、任意の採決で小数側にいた人も、別の場面では多数側にまわれる可能性があります。評決ひとつひとつは常に多数の有利になるので、回数を重ねればより多くの人が多くの評決で多数側にいることが期待できるわけです。

ところがこの説明には重大な欠陥があります。ランダムに複数の事項を採決するのならともかく、同じ背景を持つ一連の事案の評決が重なれば、多数側少数側は固定されてしまうのです。(現状を見ていれば、よくわかるかと思います)

それこそ、何世代という非常に長い目で見ないと、成り立たない論だと言えます。

考え方その(2)

>コンドルセ侯爵の提示した「コンドルセの定理」

>ある集団のメンバーが、ふたつの選択肢のうち正しい方を選ぶ確率が、メンバー全員で平均して二分の一を超えており、かつ、各メンバーが独立に投票するならば、その集団が単純多数決により正しい結論に達する確率は、メンバーの数が増すにつれて増大し、極限的には1、つまり100パーセントになる。

>逆にメンバーが正しい選択肢を選ぶ確率が平均して二分の一を下回っているならば、集団が多数決によって正しい答えに到達する確率は、メンバーが増えるにつれて減少し、ゼロに近づく。

(この項は、「憲法とは何か」長谷川恭男(岩波新書) P153から引用しました)


有権者の資質により、正反対の結果になること。
「正しい結論」とは見果てぬ夢でしかないのではないか、と云う疑問。
また秘密投票および自由投票が徹底されないと意味がない(組織票はどうなるのか?)。

などいくつも疑問が浮かびます。

多数決は、国民の意思決定手段としては、どうにも根拠薄弱だと感じます。
では何故、多数決が(民主主義体制において)意思決定手段として採用されているのでしょうか?
ロックも「市民政府論」岩波文庫、P102で、多数決の有用性を説いています。


参考

多数決(wikipediaより)
だれからも文句のでない投票方式



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