まえおき
細胞内小器官は真核細胞に課せられた複雑な機能を分散管理している。こうした細胞のサブシステムとしての細胞内小器官がどのように構築され,機能し,維持されていくかという問題は,細胞生物学の中心的課題であるとともに,ゲノム/タンパク質の研究と動植物の高次機能の研究を接続する重要な役割を果たす。細胞内小器官の適切な構築は細胞機能に必須のプロセスであり,そのメカニズム解明をすすめていくならば,必ずや病気や老化等との関連が出てくるであろうと考えられる。 そのような考えを元に、我々はこの10年以上に渡り、一貫して細胞内小器官ゴルジ体や小胞体・核膜の形成維持に必要な分子機構を研究してきた。
我々の興味は大きく分けると三つある。
1.細胞内小器官の特徴的構造を形成維持する分子機構
2.細胞内小器官の特徴的構造が何故にその機能のために必要であるのか?
3.様々な生理的・病理的条件下において細胞内小器官の構造異常が起こる
が、 その分子機構と生理的・病態生理的意義の解明