沼の原から五色が原
 
 今シーズン初めて五色が原まで足を伸ばした。
 例によって写真撮影のガイドの仕事なので、夜中に登りはじめ、日の出を沼の原で迎えるように出発。気温は低く、吐く息が白くなり、夏とは思えないほどだ。
 急な斜面を登りきって木道が出できた頃にはすでにあたりは明るくなっていた。冷たい空気に冷やされて池溏の水面からは水蒸気が立ち上っている。木の間越しに見えるトムラウシは朝日を浴びてすでに赤く染まっている。大急ぎでたどり着いた撮影ポイントで我々をまっていたのは、上の写真のような美しい光景だった。時の経つのも忘れて撮影に没頭する。
 五時半をまわる頃には朝のドラマは終わり、あたりは日中の光につつまれる。大沼のキャンプ指定地にテントを張って、10時過ぎまで仮眠。その後機材を担いで五色が原をめざす。雪の多かった去年にくらべると残雪は少なく、登山道上に雪があったのは一カ所だけだ。
 天候のせいかシカの食害のせいかはわからないが、開花状況はいまひとつパッとしない。層雲峡ビジターセンターのブログ「大雪山 山だより」にもあったように、絵になりそうなのは、チングルマの群落が目前に広がる一カ所だけだった。五色が原全体を見渡しても、群落といえるようなまとまりはチングルマの白、エゾツガザクラのピンク、チシマノキンバイソウの黄色の三色くらいで、これでは五色が原ならぬ「三色が原」だ。
 思わず歓声を上げるような見事な花畑は「今は昔」の語りぐさになってしまったのだろうか?
三色が原?
2006年7月30日日曜日
五色が原のチングルマの群落
背景の山はトムラウシ
池溏に映える朝焼けのトムラウシ   7月28日