ジョンの想い描いた世界
 
 ことしもこの日がめぐってきた。今朝はNHK・FM「モーニングサンシャイン」の一曲目にジョン・レノンの『Power to the people』がかかったし、きのうはオノ・ヨーコがテレビに出ていた。
 1980年の今日、ジョン・レノンが自宅アパート前で射殺された。当時大学受験生だった筆者はおおきな衝撃をうけ、事件後に発売された『タイム』や『ニューズウィーク』を買ってきて、辞書と首っ引きで、いったいなにが起きたのかを知ろうとしたことを覚えている。あれから27年。世界はジョンが想い描いた(Imagine)ものとは正反対の方向へむかおうとしている。
 
 国歌や宗教のために他人を殺したり、自分が死んだりすることのない世界
 本来みんなのためにあるはずのものを"所有"(possession)したりせず、
 貪欲や飢餓とは無縁な(No need for greed or hunger)、
 人びとが世界を分かちあう(all the people sharing all the world)
 兄弟愛に満ちた世界
 
 『Imagine』の歌詞を読めば読むほど、いまの世界はひとつのこらず逆になっていることがわかる。国家や宗教のために、他国の人びとや異教の人びとを殺すのが「正義」とされる世界。欲望のおもむくままに富を独り占めし(greed)、はじきだされた人びとは餓えに苦しむ(hunger)。世界は国境で分断され、分かち合われることはない。
 12月8日は真珠湾攻撃の日であり、六ヶ所村で低レベル放射性廃棄物埋設施設が操業開始された日でもある。また明日12月9日は、「世界人権宣言」がだされた日である一方、日本軍(自衛隊)の戦後初めての海外派兵が閣議決定された日でもある。
 崇高な理念と無惨な現実との乖離。われわれは、これからの世界をどうのように思い描けば(Imagine)よいのだろう。
12月8日
2007年12月9日日曜日