ゲラの校正もほぼおわり、『旭岳通信』の編集作業も最終段階。ゲラを読んでいると、自分もふくめて、ほとんどの著者の文章で、漢字の割合がおおいことに気づく。原因はパソコンだろう。ペンで原稿を書いていた時代は、書けない漢字は平仮名かカタカナで書くことが多かったが、スペースバーを押すだけで漢字に変換できてしまうようになると、読めさえすればすべて漢字にしてしまいがちだ。
仮名ばかりの文章は読みづらいが、漢字がおおすぎても硬くて読みづらい。『朝日新聞』で10年以上「天声人語」をかいていた辰濃和男氏は、文字全体に占める「漢字の割合が五割を超えると硬い感じにな」るので「三割程度、を一応の目安」にしていたという(『文章の書き方』岩波新書)。
いつもパソコンだよりではなく、たまには手で書いてみるのもいいかもしれない。