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錦織:59分で初勝利(錦織 def レイノルズ:6-3, 6-2)
錦織選手がわずが一時間足らずでクウォリファイアーのレイノルズを打倒しました。ストリーミングでは観戦できませんでしたが、スタッツから判断すると、サーヴがますますよくなってきてるようですね。第1サーヴの得点率が83%、第2サーヴが64%というのは、サーヴのよさを物語っています。
リターンでも、第2サーヴのリターンの得点率は67%で、8回のブレークポイントをとっています。しかし、そのうちの半分の4回しかブレークできてないところがもったいなかった。効率よくブレークしていくことがこれからの課題といえるでしょうね。(フェデラーの今日のスコアはよく似た6-2, 6-2で、ブレークポイントは5回、そのうち4回はブレークに成功しています。)
ジョコヴィッチ:慌ててシドニー大会にWCで出場
ウィルソンからヘッドにラケットを切り替えて、ブリスベインに登場したジョコヴィッチは、新しいラケットのせいかどうか分かりませんが、リズムがとれずグルビスに6-4, 6-4で初戦で敗退するというアプセットが起こりました。
「僕はパニックに陥ってないよ。オーストラリアン・オープンは僕の最大のゴールだけど、まだ最初の試合だし、あまり悲観的にならないようにしてるんだ。世の終わりじゃないよ。まだ AO までに時間があるからね。」
でもこの後19日のAO(Australian Open)までポッカリと空いてしまったジョコヴィッチは、慌てて12日から始まるシドニー大会に連絡。急遽WCをもらって調整のやりなおしです。しかし、調子がよくなってシドニーで優勝してしまったらどうするのでしょう? そうなると直ぐさま AO となり休む暇なしとなります。それでなくてもスタミナに疑問がもたれるジョコヴィッチですので、激暑に激スケジュール。今年のAOの優勝はきびしいものになるかもしれません。
なぜトッププレーヤーがGS直前の大会に出場する理由が分かりませんが、とにかくこのジョコヴィッチのWCで迷惑するのは、ナルバンディアン、シモン、ツォンガ、ヒューイット、ガスケなどのシドニー大会のシードプレーヤー達。シード1の選手がWCとは! ますますAOがスリルに満ちてきました。
グルビス:次のポイントしか考えなかったのが勝利に 6-4, 6-4
「昨年はマッチポイントになりながら負けてしまった試合があるけど、それは「勝とう」という気持ちが強くなりすぎていたんだ。今回は、勝ち負けは考えないで、次のポイントだけにフォーカスするようにしたんだ。今日は最後までサーヴに集中できた。」
「今日の試合は勝った試合の中ではベストに入るかもしれないが、最もビューティフルな試合は他の試合だった。負け試合だったけれどね。」
グルビスは昨年シンシナティとフレンチ・オープンでジョコヴィッチと対戦し、いずれも負けていますが、今日の勝利にそれほど興奮することなく、淡々としています。
このインターヴューで、面白いと思った部分を紹介します。
「12才でミュンヘンのテニスアカデミーに行ったけれど、ホームシックには全然かからなかった。」
「ノヴァック(ジョコヴィッチ)は僕より年上でうまかったから、同じアカデミーでもあまり一緒に練習したことはなかった。試合のレベルも違っていたし。今のほうがよく大会で会うよ。」
「特別にアイドルといった選手はいないけど、アガシ、サフィン、フェデラー、ナダルが好きな選手かな。」
「昨年は膝の怪我やら、いろいろ問題があって結果が出せなかった。今年のゴールは上達すること。ランキングは二の次に考えている。でもマスターズに出たいので、本戦にエントリーできるランキングくらいにはあがりたい。」
ナダル:完全にお手本のテニスでした (ナダル def サントロ:6-0, 6-1)
サントロはいくらマジシャンとはいえ、あのグリグリのトップスピンのきいたナダルのショットは打ち返せませんでした。ナダルは36才の老兵を自由自在に左右前後に振りまくり、好きな様に遊んでいました。でも二人とも和気あいあいとしてとてもよい雰囲気でした。
この試合と対照的だったのは、US Openのサントロvsロディック戦です。サントロは2ヶ月の夏休みをとって完全に練習不足。全くロディックに手も足もでない状態でロディックに臨んだのは、今回のナダル戦と似ています。ロディックは簡単に勝てる状況にあったのですが、豪速サーヴをサントロ目がけて打ちこみました。炸裂するサーヴは危うくサントロの体にぶち当たりそうになり、サントロはムッとしてロディックを睨みつけます。「俺にぶち当てるようなことをしなくても勝てるだろうが!」といわんばかりの怒りのサントロは、次のサーヴをわざとリターンせず険悪なムードに・・・
この二人の態度にテニスファンの意見が真っ二つに分かれました。
「試合なんだから、ルール違反でなければ、勝つためには何をしようが構わない。そんなことで腹を立てるサントロはプロ根性に欠けている。」
「絶対勝てる弱い相手に見せびらかすような危険なサーヴをやって何の得もなし。自分の株を落とすような真似(弱い者を威喝する)は自分にマイナスなだけ。」
ナダルの場合は弄ばれても、友好ムード一杯。この違いはとても面白いと思いました。第1セットは団子。そして第2セットも団子になるかとヒヤヒヤしましたが(これはあまりにも屈辱ですから)、二人のドロップショット合戦のすえ、サントロはスーパードロップショットが決まってニッコリ。思わずネット越しにナダルの握手を求めました。ナダルもニコニコ。まだ試合が終わっていないのに、二人は賞賛の握手をしています。観ていてとても気持ちのよいものでした。
解説者がナダルのことを、”Complete controlled aggression”(完全にコントロールされた攻撃性)といってましたが、この言葉が気に入りました。アグレッションとは、「むやみに攻撃する」といったニュアンスがありますが、「コントロールされた攻撃」というところがナダルの本質だと思います。私のコーチは攻撃できるときは、「Kill them!」と怒鳴ります。しかし「殺ってやる!」という 興奮したaggressionによって、バカ打ちをやったり、凡ミスをやったりしてしまいますよね。理性を失わず絶えず攻撃をかけることは大変むずかしいことだと思います。
ナダルは最初から最後までほとんどのポイントはネットでとっていました。これは無理してネットに行っているわけではなく、オープンコートをつくるのが実に確実でうまいのです。サイドライン近くにガンガン落とす球はサントロにはとても追いつけず残酷でしたが、ナダルにとってネットプレーの最高の練習になりました。
フェデラー:新戦略のネットプレーとは?(フェデラースタラーチェ:6-2, 6-2)
フェデラーは自信に満ち、フォアハンドもバックハンドも申し分なく、サイドラインの10cm内にきっちり決まっておりました。この正確なショットのために、unforced errorsも9つと少なく、今までアウトになっていた球も決まってウィナーが26。気持ちのよいテニスでした。
彼の新戦略の一つ、ネットプレーはヴァラエティに富んでいました。以下が気がついた点です。
第1セットの1ゲーム目から、スタラーチェのサーヴィスゲームにもかかわらず、すべてネットダッシュという超攻撃リターンですべてが得点につながりました。
第2セットの3ゲーム目はチップ&チャージのサーヴスリターンでネットダッシュ。しかも意表を突くドロップショットのリターンでポイント獲得。
セリーナ・ウィリアムズの好きなSwinging Volleyを、アプローチショットで2度ばかり使ってウィナーを決めました。ノーバウンドで打つこのスウィンギング・ヴォレーは、ダイナミックな攻撃テニスで私の好きなショットでもあります。
攻撃を目的としたネットダッシュは合計で17回でした。(この中にはドロップショットやショートボールで強いられたネットダッシュは含んでいません)感じとしてはそれほど多いとは思いませんが、13回も成功していますので、成功率は以前にくらべてはるかに上がったと思います。
Wednesday, January 7, 2009
錦織59分で初勝利