マンドリンオーケストラの為の「懶(らん)」
作曲年月:1999年4月
編成:Mandolin1, Mandolin2, Mandola-Tenore, Mandoloncello, Guitar, Contrabass
演奏時間:11分
初演:イルヴェント・マンドリーノ(2000年11月)
楽譜:6,000円(スコア、パート譜)
CD:ARSNOVA Mandolin Orchestra 「Nagoya!」に収録
 
[試聴(MP3ファイル)]
冒頭(1.4MB、0’59’’) ran-1.mp3
中間部(1.4MB、0’59’’) ran-2.mp3
演奏: ARSNOVA Mandolin Orchestra(CD「ARSNOVA Mandolin Orchestra 『Nagoya!』」より)
 
[曲目解説]
「懶」という漢字には、おこたる、なまける、ものうい、おっくうなどの意味がある。
自分自身は「こうありたい」という思いが「こうあらねばならない」にスライドされていく。
その到達点と、自分の現在立っている位置との距離の長さに苛立ちを感じ、
そして頑張り切れない懶惰な自分自身を責める。
理想と現実の狭間に埋もれてしまって、見え隠れする一筋の光すらつかみきれない。
自分は本当に何がしたいのか、それすらも明確に把握できていない焦り。
裏付けのないかすかな希望的観測を頼りに、何も見えなくても前に進む以外にない不安。
やる気になったり落ち込んだり、励ましたり突き落としたり、
我の意識が目まぐるしく変化する。
 
そんな思いを吐き出すようにして作曲したのがこの曲である。
若かりし青春時代の私がこの中にいるのである。
(ARSNOVA Mandolin Orchestra名古屋公演プログラムより 一部改訂)
 
この曲は、「第6回マンドリン合奏曲作曲コンクール」で第1位に入選しました。
愛知県立大学ギターマンドリンクラブの後輩がJMU(日本マンドリン連盟)に加盟していて、
会報に載っていた作曲コンクールの情報を教えてくれたので、応募する為に作曲したものです。
現役の時にマンドリンオーケストラに編曲した経験はたくさんありましたが、
作曲する機会はなく、この編成での初めての作曲作品でした。
曲は初めのドラのメロディのモチーフが全曲の核となって、形を変えながら進んで行きます。
今楽譜を見直すと、ちょうどFinaleを使い始めた頃なので、ぎこちない浄書が微笑ましいです。
この曲のおかげで、たくさんの人と出会うことができました。
そんな意味でも、大切な作品です。