宮島には、本当にたくさんの桜が植えられています。中でも、昼なお暗い山かげに植わった桜が満開になっている光景は、とても妖艶に感じられます。その桜の木の下で、鹿がのんびり座っているのをよく目にします。満開の桜の木の下で人は感激に酔いしれますが、鹿もウットリしているのでしょうか。
そもそも鹿にはあまり表情がなくて、いつの季節でも同じ様にのんびりしており、無邪気で何も感じていないように見えます。それなのに、妖艶な桜の花の下に人ではなく、その鹿たちが居るという光景は、私たちが知ることのできない聖なる不思議な空間をそこに醸し出しています。